鏡真人作品集

大正11年生まれの鏡 真人(きょう まさと)の作品集です。戦中戦後の激動の時代の思いを、詩や短歌で綴っています。

出征する同志に

川上茂市兄に

いま更に 何をか言はむ み戦(いくさ)に 征くてふ 君は 君にしあれば

(昭和十九年三月)

 

山本繁隆兄に

さくら花 背に負へる君 日の本の 神の怒りを そのままに 征け

(昭和十九年十二月)

 

斎藤良雄兄に

まつろはぬ 夷(えびす) ことごと 骨たちて 神の怒りを 見せばやな君

(昭和二十年一月)

  

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昭和19年9月19日 朝鮮平壌市外「美林」ポプラ林にて